つづき)
なぜこの事案に固執するのか。 普通に考えて「ゆゆしきこと」だから。
ハリーにとってそれだけではない。
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今から25年程前。労働省に入省したことに話は及ぶ。
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大学を「ようやく」「なんとか」「ぎりぎり」卒業したハリーは、これも「やっと」のことで、OLになる。
当時は、「均等法以前で、大卒女子は、ひどい職業難」だった。
我々の時代は、「女は、腰掛」。「寿退社」が「女としての成功」を意味した。
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そんなもんだから、「仕事が少しも面白くない」。せいぜい20代中ごろまでに、なんとかいい男を見つけて、退社するのが「勝ち組コース」。
だが、「仕事を持つ」「経済的独立」「男に依存しない」考えのハリーとすれば、「腰掛の仕事」には、「不満がまんまん」
少し「ノイローゼ」になるくらいに、「悩んでいた」。
それで、「公務員の仕事は、たぶんつまらない」と思っていたし、「キャラ違い」とは思っていたが、「大学当時に、国税専門官の一次試験に合格している」ので、「国家公務員の二種」なら、さほど勉強したくても、合格するかも、という安易な考えて、受験。
OLになった次の事。やはり、国税専門官の試験より国家公務員の二種は、復習こみこみ、簡単で、「3か月程度の勉強」で、合格。公務員の試験は、「かぶり」が多いので、一度勉強しているから楽だった。
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おっと、時間だ。
1年と半年で、OLを退社。
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期待に胸を膨らませて、公務員の地方勤務に。
ところが、そこは、「大奥」だった。「女だけで、上下関係がバリバリ厳しく」、「末席のお仕事は、庶務という名の雑用」だった。
その中に、「旅費の計算」があったのだ。
つづく)