「7匹目の虫」の「事件簿」-探偵モノ風 -2

つづき)

何が恐ろしいか?!

「考えてもみたまえ」

あの「異常な幕」の「バイ菌・汚れ・虫・ダニ」が「風に吹かれて、散布している」と考えられるからだ。

「あの幕は、今年の秋で、3年間も野外に放置されている」のである!

読者諸君の中に、「主婦」「自動車保有車」「掃除好き」の方々は、もっとも納得していただける人々であろう。

つまり、「外部に放置することは、すさまじく汚くなる」という事実。

こんな経験はないだろうか。

●「久しぶりに(数年ぶり)、カーテンを洗濯したら、洗濯水が真っ黒」

●「ベランダの網戸を拭き掃除したら、雑巾が真っ黒」

●「大雨の日の次の天気のいい日に自動車を洗車したら、すごい汚れが・・・」

 

以上の経験がない方々は、いますぐにでも体験可能だ。以下のことを実行すればいい

●「長い間、掃除をしていないベランダの網戸をふきふきしてみる」

●「大雨や嵐のあとのベランダの窓やサッシの下を監察する」

●「長い間洗っていない室内(室外がベターだが)に置いてある”ぬいぐるみ”を洗濯してみる」

 

「虫/汚れ/菌/ダニ」が「ハンパじゃない」ことがわかろう。

 

それに反して、意外にキレイなのが「トイレの便器のふた」らしい。「たいがいマメに掃除し除菌している」からなそうだ。

 

つまり、「異常な幕」は「トイレのなに」より「バイ菌だかけ」

それが「風に吹かれてはたはたはためいている」のだ。

ちなみに、「異常な幕は、境の板の上に位置して、限りなくハリーの部屋に近い」

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「花粉症」の人は挙手してほしい。

「花粉症の人たちは、テレビでスギ花粉を見ただけで、鼻水が出、目がかゆくなる」と聞く。

ハリーも「ある程度の花粉症だが、テレビを見ただけでは、さすがにならない」

だが、この時に、「重度の花粉症の人たちの気持ちがわかった」

 

「異常な幕が夜風に吹かれて、ハタハタしているところを見た結果、咳が出てきた」のだ!

 

まさに、「テレビでスギ花粉をみて反応した重度の花粉症の患者のように」

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ここで話を整理しよう。

●「異常な幕は、99%汚い」ことは事実である。(3年近く野外に放置)

●ピーターが気管支炎を発症。ピーターが今だに咳き込む」事の原因が「異常な幕」であることは「因果関係は、いまだに不明」

 

だが、「重度の花粉症患者」のごとく、

●「異常な幕が夜風で、ハタハタするのをマジかに見て、咳き込んだ事も事実」である。

⇒これは、「嫌がらせ」ではない。

⇒自然に、身体が反応したもの。

⇒柔軟剤が臭くて、生活できないという「704号の鼻をかむ芝居」とは、わけが違う。

 

ベランダで少し咳き込んでいると、隣の702号から女の声で、「・・・・」言っているが、よく聞き取れなかった。

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話を、今朝のドキュメントの不審な点に戻ろう。

★1「704号の部屋あたりからゴホンという咳き込む声が聞こえた」。

 

★2「派手なピンクの普段着用シャツを着た30代の男」

 

★3「白いYシャツを着てメガネをかけた小柄な30代くらいの男が鞄の中をごそごそ探していて、

 

★4共通廊下のはるか先に(端にあるもう一つのエレベータ1号機)、ピンクの普段着の男が「スーパーの袋」を持って、ハリーの部屋とは逆の方向に歩いている背中が見えた。

 

 ★5どこからか、女の声で、「シタニイッタ。」だか「シタミシタ」だか言っているのが聞こえた。

 

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【不審な点の分析】

 

★1「704号の部屋あたりからゴホンという咳き込む声が聞こえた」。

⇒これは、「昨夜、ハリーがベランダで咳き込んだ」ことへの「仕返し」の意味での「咳」ということが分かる。

☛ここで、「江頭の根性の悪さが浮き彫りに」

⇒さらに、「ハリーを秒単位で観察していることもバレバレ」である。

☛共同廊下に誰かがいることを知るためには、「玄関側の部屋にいる」ことが必要である。

☛それも、「1分~2分程度しかハリーは廊下にいない」のに、「このタイミングで咳き込む」ということは、「見張っていた証拠」である。

☛平日の早朝に「暇な人間しかやらない!」

☛スパイが仕事だから、「1分~2分程度」に「タイミングよく昨夜の仕返しの咳をすることができるのだ!」

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つぎに、

★5どこからか、女の声で、「シタニイッタ。」だか「シタミシタ」だか言っているのが聞こえた。

 

これも、「姿は見えないが、どこからか女の声でする」

☛至近距離から聞こえるところから「702号」か「704号」かいずれかだ。

☛昨夜は、「702号」から「女の声」で咳をした直後に「・・・・・」と言っているのが聞こえた。

☛今回も、「702号側から聞こえたような気がする。

☛「昨夜ははっきり聞こえていない。」

 

**検討してみよう。

☛今朝は、「シタニイッタ」か?

⇒「誰かがエレベータで下にいた」という意味か?

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☛それとも、「シタミシタ」

⇒「ハリーが、江頭の自転車を監察している」という意味か?

⇒それとも「江頭が家宅侵入して下見した?」という意味か?

 ***「昨夜」の「今朝」で「ベランダ」で「廊下」で「女の声で何か言っている」ことが「共通点」である。

***「警告」か「忠告」か「威嚇」か。

***「704号の女」が言っている場合は、「威嚇」であろう

***「702号の女」が言っている場合は、「警告」「忠告」と考えられるが。

 

 

つづく)